介護士は、入居型・訪問・通所・地域密着型のケアといった、多岐にわたるサービスを展開しています。
基本的に、障がいや高齢が起因となり生活上の課題を抱えている人たちに対し、身の回りのサポートを行っています。

身の回りのサポートとはいえ、介護サービスには、自立支援も含まれています。
そのため、なんでもサポートをするのはNGです。
利用者が自分でできることは任せるようにして、相手の自立しようとする気持ちを尊重しなければなりません。

身の回りのサポートの事例に、身支度の介助があります。
起床したら洗顔をし、歯を磨き、爪が伸びている場合は切ります。
身支度を整えたら、移動の介護を行います。
日常生活を営む上で、移動の動作は必要不可欠です。

もし脳梗塞やパーキンソン病などの疾患が要因で自由に身体を動かせなかったとしても、「動きたい」「歩きたい」という本能は持ち続けているものです。
何より、移動によって身体を動かすことで、機能の維持や向上、老年症候群の予防などに役立つと言われています。
このような観点からも、移動という動作は介護において欠かせないのです。

その他、身の回りのサポートの事例として、食事介助も挙げられます。
食事はただ栄養を摂取するだけではなく、食材の味わいを楽しむ娯楽でもあります。
単純作業で口に運ぶのではなく、利用者が味わえるペースを考慮しながら介助をすることが大事です。
もし食べる量が少なかったり、時間がかかりすぎる場合は、無理に食べさせるのではなく、一旦残しておいて、食事回数を増やすなどの工夫をしましょう。